インプラントの治療には短くて4か月、長くて1年程度かかってきます。4か月から12か月と幅があるのはインプラントを治療を行う患者さんの口の状態や上あごか下あごかという箇所、またインプラントを埋め込む前の検査や人工歯の作成にかかる時間がそれぞれ違うためです。今回はインプラントの治療の期間についてのお話です。
インプラント治療が長くなる場合
それではインプラントの治療期間が長くなる場合の例を以下にご紹介します。
- 虫歯を先に治してから行う場合
- 歯周病を先に治してから行う場合
- 噛み合わせの治療を先に行う場合
- インプラント箇所が上あごの場合
- 抜歯を行った場合
インプラント治療を行う場合には虫歯、歯周病、噛み合わせなどの悪いところは治療しておく方が良いです。また、下あごより上あごの方が期間が長くなります。
最後の抜歯を行った場合は2か月から1年程度期間をおいて治療を行うのが一般的です。これはあごの骨がしっかりと形成されるまでの期間です。
インプラント手術から人工歯取り付けまでの流れ
手術(数十分~数時間)
- インプラントの穴をあける
- インプラントを挿入する
安静して待つ(上あごは3~6か月、下あごは2~3か月)
インプラントの術後はあごの骨にしっかり安定するまで上あごの場合3か月~6か月、下あごの場合2か月から3か月程度待たなくてはいけません。この待つ期間は手術方法や患者さんの体または骨の状態により違います。この間は仮の歯をつけるため日常生活には影響はほとんどありません。
支台装置をつける(1週間~4週間)
埋め込んだインプラントに人工歯を取り付ける支台装置を取り付け1週間~4週間待ちます。
人工歯を装置着(1週間~4週間)
この待ち時間を経て支台装置の上に作っておいた人工歯を被せ固定します。
まとめ
今回インプラントの治療期間についてお話しましたが、治療より待つという期間が長いということがわかっていただけたと思います。インプラント手術にはほとんどの場合入院治療は必要ありません。
しっかりとインプラントと骨とが結合するまで待つというのがインプラントにはとても大切なのです。
インプラントには「即日インプラント」という手術方法もありますが、日本人は比較的骨の厚みが少ないためにできる場合とできない場合があり症例自体もまだ少ないのが現状です。